ちなおの競馬ブログ

ちなおと申します。 競馬、一口馬主等に関して思ったこと、感じたことを書き綴っています。 よろしくお願いいたします。

カテゴリ: 競馬関連書籍

■さらば愛しき競馬 角居 勝彦




2021年に引退された角居勝彦元調教師による自伝です。元々競馬と縁がなかった環境からどのようにこの世界に入り、自分の仕事をしてきたかということはもちろん、自信が印象に残っている馬やレースについても細かく心境がつづられています。競馬に関連する情報の読み方(厩舎コメント等)やちょっとした馬見についても触れられていて、競馬予想をするうえでも役立つ内容があると思います。


■馬を語り、馬に学ぶ 名馬や個性的な馬から得た成功の秘訣・仕事術 矢作 芳人



現在でも現役で活躍されている矢作芳人調教師による著書で、自伝、というよりも自身の仕事に対する考え方や勝負勘はどのように醸成され、磨かれてきたか、といったことを紐解くような内容です。これまでに担当してきた馬に関する思いやちょっとした裏話が多く、最近競馬を始めた人にはなじみの薄い馬がかなり登場するので少し退屈かもしれませんが、矢作厩舎流の馬の仕上げ方や使い方についても書かれており、そこは面白かったです。


■これからの競馬の話をしよう 藤沢 和雄



2022年に引退された藤原和雄元調教師による著書です。今後の”競馬”そのものに関する展望や期待、また競馬ファンがより競馬を楽しく観戦できるようになるための提案が記されています。自伝…とまではいきませんが、現在の競馬の仕組みはこうで、こうなっていくといいよね、といった考えがまとめられていて、ライトな競馬ファンにも分かりやすく、かつ親しみの持てる内容です。これは一読をおすすめしたいです。




■競馬の世界史 サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで 木村 凌二




著者は古代ローマ史でも著名な方です。競馬の歴史は古代ギリシアのオリンピックで行われていた戦車競走から始まり、中世から近世にかけてイギリス王室により庇護されたのちに発展していきました。そしてサラブレッドが誕生し、レースの設立、そして諸外国に普及されていきます。その過程を当時の社会背景や国家の権力者がどのように競馬に対して向き合っていたかについて言及されています。


■競走馬の科学 速い馬とはこういう馬だ JRA競走馬総合研究所(編集)



速く走る競走馬とは?また、馬が速く走るために行われている工夫(馬具・健康管理等)について、JRA競走馬総合研究所がまとめた書籍です。基本的な馬の身体のつくりや走り方・身体の使い方の事例も書かれていて、先に紹介している『そうだったのか!今までの見方が180度変わる知られざる競馬の仕組み』と『馬の動き』をより簡潔にしたような印象です。出版されたのが2006年とやや古いので、統計データ等を参照する際はそれを踏まえておく必要がありそうです。改訂版が出てほしいですね。





正直POG関連書籍は見せ方や掲載頭数、発売日等が異なるくらいで、後は好みだと思いますが、私は現時点(2023年3月現在)で2種類手に取ったので紹介します。

■天才!のPOG 株式会社メディアボーイ(発行)



いわゆる「青本」。初めて手に取ったのはこれでした。個人的に最後のページにある2歳馬の一覧が種牡馬を見やすく表記してあっていいなと思っています。後で紹介する『POGの王道』は少し見づらいです。牧場取材も、例えばノーザンファームの担当厩舎ごとにピックアップされていたり、細かく取材されているなという印象を受けます。ただ、2022~2023シーズンはビックレッドファームの取材がなかったのが残念でした。


■『POGの王道』 株式会社双葉社(発行)



いわゆる「黄本」。表紙に赤部分もあるのではじめはこれが赤本かと思っていました。2022~2023シーズンは大手馬主へのインタビューや大手一口クラブ取材が特集されていたり、期待している馬についての言及もありました。青本にはなかったビックレッドファーム生産馬のフォトパドック、取材もありました。




■南半球で馬主になる 川上 鉱介




元々オーストラリアで騎手をされており、現在は同国で競走馬のシンジケート会社を運営されている川上氏による著書です。オーストラリアで名をはせた競走馬や、レースの仕組み、馬主、調教師、騎手…等々、知識だけではなくオーストラリア競馬の魅力がぎっしりとつまった内容になっています。日本の競馬から視野を広げてみたいという方だけでなく、ライトな競馬ファンにもオススメできる1冊だと思います。




■「絶対に負けたくない!」から紐解く穴パターン事典 メシ馬



27の穴馬が好走するパターンが紹介されていて、1つ1つのパターンに関する解説がされています。「競馬を始めたばかりだけどどのような場合に穴馬が好走することがあるんだろう?」といったことを知るにはいいかもしれませんが、取り上げている好走事例も数あるうちの一つにすぎないので過信は禁物かと思います。パターンを覚えておくことで、予想の充実度は多少上がるかもしれません。


■降格ローテ 激走の9割は”順当”である とうけいば



降格ローテとは、前走ハイレベルなレースを経験し、今回同クラスの低レベル戦に参戦してくる馬のことを指していて、その降格ローテのパターンを7つに分けて解説しています。かなり幅広くかつ細かい分類の統計から降格ローテは導き出されているので、なかなか画期的な予想方法だと思いました。あまり予想に時間をかけられない人やタイムパフォーマンスを重視したい人にはおすすめです。


■馬場のすべてを教えます~JRA全コース徹底解説~ 小島 友実



競馬を予想するにはやはり馬場について知る必要があるかと思います。それぞれのコースの特徴について解説されているのはもちろん、導入されている芝や砂の産地や芝の生育、メンテナンス等の中央競馬の馬場への取り組みについても書かれています。実際にJRA日本中央競馬会に取材されたことに基づく内容なので、単なる主観に基づくものではないのはとても評価できますし、よく見かけるネットの簡略コース図よりも細かく解説されていて参考になります。ただ、出版されたのが2015年なので生育方法や改修工事、コース替わりについて若干現在と異なる点もあるのでその点は注意ですね。




↑このページのトップヘ