■さらば愛しき競馬 角居 勝彦
2021年に引退された角居勝彦元調教師による自伝です。元々競馬と縁がなかった環境からどのようにこの世界に入り、自分の仕事をしてきたかということはもちろん、自信が印象に残っている馬やレースについても細かく心境がつづられています。競馬に関連する情報の読み方(厩舎コメント等)やちょっとした馬見についても触れられていて、競馬予想をするうえでも役立つ内容があると思います。
■馬を語り、馬に学ぶ 名馬や個性的な馬から得た成功の秘訣・仕事術 矢作 芳人
現在でも現役で活躍されている矢作芳人調教師による著書で、自伝、というよりも自身の仕事に対する考え方や勝負勘はどのように醸成され、磨かれてきたか、といったことを紐解くような内容です。これまでに担当してきた馬に関する思いやちょっとした裏話が多く、最近競馬を始めた人にはなじみの薄い馬がかなり登場するので少し退屈かもしれませんが、矢作厩舎流の馬の仕上げ方や使い方についても書かれており、そこは面白かったです。
■これからの競馬の話をしよう 藤沢 和雄
2022年に引退された藤原和雄元調教師による著書です。今後の”競馬”そのものに関する展望や期待、また競馬ファンがより競馬を楽しく観戦できるようになるための提案が記されています。自伝…とまではいきませんが、現在の競馬の仕組みはこうで、こうなっていくといいよね、といった考えがまとめられていて、ライトな競馬ファンにも分かりやすく、かつ親しみの持てる内容です。これは一読をおすすめしたいです。